股抜きショット🎾

日々、テニスレッスンを行っていると時としてハプニングが起こる。

しかも、それが笑ってはいけない状況だと必死に歯を食いしばって堪える必要がある。

例えば、先日こんな事があった。

ダブルスで雁行陣同士のゲーム形式中、後衛のお客様が相手前衛目掛けてエアーケイを放った。

すると、それに驚いた前衛のお客様が跳び箱を飛ぶかのようにジャンプしてボールを必死に避けた。

ある意味それは、股抜き状態であった。

つまり、ジャンプしなければかなり痛い目に遭ってしまう所だったのだ。

普段とても温厚で物腰の柔らかいダンディなお客様が、「あかんてぇ!!!!!!!!!!」と叫びながらハイジャンプをしボールを避け着地後しゃがみ込みながら、「あかんて…。あかんて…。あかんて…」と何度も囁いていた。

私は、慌ててそのお客様の所に駆け寄り「大丈夫ですか!?」と聞くと、そのお客様は立ち上がるなり「めっちゃスースーしました!!」と明るく答えられた。

この瞬間、私はホッとすると同時に苦虫を噛み殺す勢いで目を閉じ必死に堪えた。

レッスンで怪我があってはいけないし、危険な場面もあってはならない。

しかし、いくら気を付けていてもハプニングは起こってしまう。

その都度、素早く対応し背中をさすったり何度も飛び跳ねてもらったりするしかないのだ。

男は、辛いよ。